2009-01-13

旧友と久しぶりに会ったら物書きになっていた

昔仕事を一緒にしてた仲間とランチしてきた。

彼は音楽ライセンスの仕事をずっとやってきていて、僕が着メロをアメリカで売る事業をやってた頃に頼りにしていた音楽ライセンス(著作権)のエキスパートだ。僕の会社が音楽事業から撤退する時に会社を移り、インディーズバンドなどがオンラインでエンドユーザーに直接楽曲を有料配信できる仕組みを作った、アメリカでも先駆的存在であるS社に転職した。その後S社はシリコンバレーで最も勢いのある音楽系ソーシャルネットワーク会社であるI社に買収され、彼もI社にそのまま移った。

しかし、当時絶好調に見えたI社も、この不況でレイオフを実行。彼もその余波で解雇されてしまった。とはいえ、彼は結構前から「もうオンラインの音楽ビジネスには先がない気がする」と言っており、いつ会社を辞めてもいいような心構えでいたらしいので、割とさばさばしている様子だった。

「で、今はどうしてるの?」と聞いたら、彼は爽やかな顔をして「この不況だからね。焦って職を探すより、本でも書こうと思ってここ数ヶ月はずっと原稿を書いてる」と言う。「こういう時代には人々の心はアートや文芸を求める。ネットの普及もあって人々に自分の創作物を伝達するのも簡単になったし、考え方によってはいい時代だよ」

そう、その点は同感だ。僕の立場で言えば、この時代にネットを使った事業を立ち上げるのはちょっとしんどい。むしろこれだけ普及したインフラを「一人の表現者」として活用することのほうがずっとワクワクする。もう自分が新しく作らなくても、GoogleもFacebookもMySpaceもYouTubeも、必要なものは何でも揃っている。それも無料で!それらの先行するビッグプレイヤー達に対抗したり差別化を狙ったりするより、思い切りそれらを使いこなして何かを表現するほうが面白い。

「こんな不景気だから、1年くらい仕事に就いてなくてもレジュメ(履歴書)は傷つかないからね。むしろ『1年間本を書いてました』とレジュメに書いたほうが受けがいいだろ?」とニヤリと笑う彼は頼もしく見えた。思えば彼は以前から文章を書くのが得意だった。ネットでも色々な記事や評論をあちこちのサイトに投稿している。うん、やっぱりそういうのが合ってるよ。

早く完成した彼の本を読んでみたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿