2009-02-20

How Insensitive



だいぶ間が空いてしまいましたが、平川さん出演のSumikaからもう一曲。「ボサノバの父」とも言えるアントニオ・カルロス・ジョビンの書いた多くの美しい曲の一つ、「ハウ・インセンシティヴ」(原題は「Insensatez」)です。イントロでヴァンプしてからリーがメロディを弾き始めたのを合図にテーマのメロディに入ります。平川さんの安定したビートが本当に気持ちいい。こういうボサノバの曲はつい手数が多くなってしまいがちですが、本当はシンプルにかっちりと、音を一つ一つ大事にして演奏しないと「伝わる」演奏にならないんですよね。僕もちょっと弾きすぎてるかな。

僕の中では、ボサノバを演奏する時、ギターがいるかいないかでかなり意識が変わります。ブラジルっぽい感じの本来のボサノバの雰囲気を出すにはギターは必須。逆にピアノやキーボードであれば、あまりブラジルっぽい感じにはこだわらずに浮遊感のある現代ジャズっぽい感じを狙うことが多いです。今回もそんな感じでした。なのでボサノバを演奏した、というよりはボサノバの曲を借りてきて現代ジャズを演奏した、って感じかも。

4:30あたりからのリーの展開がちょっと面白くていい感じ。こういうのは好きだなあ。ベースソロもいい感じで弾けました。キーボードとドラムの8バース交換(8小節毎にソロを交換すること)を経て再度テーマを演奏して終了。ゴリゴリのブルースやビバップもいいけど、こういうのもいいです。ウイスキーよりもワインが合う感じ?

2009-02-07

All of You



というわけで2月3日のSumikaライブから、まずは「オール・オブ・ユー」。ジャズ・スタンダードとなった多くの曲を書いた大作曲家コール・ポーターによる作品で、この曲は僕も大好き。コール・ポーターの作品は明るさの中に少し翳りのある色が混ざっている感じの曲が多く、この曲もそんな雰囲気を出しています。

イントロで少しヴァンプして、0:21からテーマ(主題)のメロディを演奏。僕のベースは、2ビートのフィーリングながら少しビートを前後に揺らす感じ。曲の最初のほうはフワフワした感じにして、途中からスウィング感を出して行こうという狙いです。リーの合図で、1:00から僕のベースソロ。テーマでの雰囲気をそのまま踏襲して浮遊感のある感じで2コーラス取り、2:10からいよいよ4ビートでスピード感を出してリーのキーボードソロへ。こういうビートの変化もドラムの平川さんとバッチリ呼吸が合って気持ちよかった。3:39から3:48あたりの一旦とどまってから再度スピードアップする感じの展開も平川さんと息が合いました。その後もリーのソロをフィーチャーしながらもドラムとベースで気持ちよくスウィング。こういういいスウィングはずっと聞いていても飽きないなあ。と自画自賛。

3:56から4:01あたりの4分音符を使ったモチーフや、4:14から4:22あたりのシンコペーションを使ったモチーフ、その他にも色々なところで3人のインタープレイ(絡み)が見られていい演奏になりました。5:42からは平川さんのドラムソロ。一見フリーソロにも見えますが、ちゃんと曲のコード進行に乗っています。6:42からコーラスの最後の部分のコード進行に沿って僕がベースラインをつけるとリーもそれに乗ってきて、テーマのメロディに戻る雰囲気を作っていきます。

6:49から再度曲のメロディを演奏。合間合間でリーと僕がコール・アンド・レスポンスしてインタープレイしています。7:24からは後奏。こういう後奏に入るかどうかはその場の雰囲気で何となく決まります。今回はソロも盛り上がっていい感じだったし、そのまますぐに終わるのはもったいないし余韻が欲しい感じの空気があったので1分ほどの長い後奏に入っていきました。8:11にリーがメロディの最後のフレーズを弾くことでキューを出し、終了。

この録音で一番好きなのは、リーのソロのバックで平川さんと僕がスウィング・グルーヴを出しているところ。やっぱり、ジャズはスウィングしなけりゃ意味がない!ってことで。いや〜、とってもいい演奏でした。

ニューヨークからゲスト!

ちょっと前に、玉撞き仲間の廣島さんからニューヨーク時代のご友人、平川雄一さんをご紹介いただいた。平川さんはバークリー音楽院出身、在ニューヨーク14年のプロドラマー/作曲家で、世界的ギタリスト増尾好秋さんとも良く一緒に演奏されている凄い人だ。ちょうどベイエリアに遊びに来る予定があるので、最初は「2月3日に岡田さん演奏してるようなら見に行くよ」という話だったけど、ミュージシャン同士だったらやっぱり一緒に演奏しないとつまらない。「2月3日はまだ出演者を決めてなかったんで、良かったらドラム叩いていってください!」とお願いしたらご快諾いただいた。

平川さんと僕でドラムとベースをやるとして、もう一人演奏者が欲しいな、誰にしようかなと考えた。せっかくニューヨークからのゲストだから、ニューヨークな雰囲気がいいなあと思って、ピアニスト/キーボーディストのリー・パーディーニにお願いした。彼はニューヨークの名門、マンハッタン音楽院をおととし卒業した凄腕の若手アーティストで最近良く一緒に演奏する。そして、彼ら二人の経歴にはかなわないけど、僕自身がニューヨーク生まれというちょっとしたオマケをつけて、即席の「ニューヨーク・トリオ」だ。

いつもお世話になっている外島さんのスタジオからドラムセットを借りてきて準備も万端。セッティングのために少し早めにSumikaに着くと、廣島さんと平川さんはすでに到着していた。「岡田さんですか?初めまして」と平川さんのほうから声をかけていただいて僕もあわててご挨拶した。気さくでオシャレでいい感じの方だった。一緒に機材をセッティングしているうちにリーもキーボードを抱えて到着。ビデオとレコーダーもセットアップして完璧!程よい緊張感と興奮のバランスで、いい演奏ができそうな予感がした。

夜7:30になって演奏開始。「How High the Moon」「How Insensitive」「All of You」などのスタンダード曲を9曲演奏したが、非常に濃い演奏が出来て、あっという間に演奏時間が過ぎていった。平川さんの安定したビートはとても合わせやすく、ちょっと冒険してみようとした時にも安心して遊びができる。シンバル一枚、タム無しという超シンプルなセットにも関わらず、粋なフレーズがどんどん出て来る。休憩時間に「以前、ニューヨークの地下鉄の駅とかでこういう構成で良く演奏してた頃があってね。懐かしいよ」と話す平川さんはカッコ良かった。

キーボードのリーも絶好調で、相変わらず正確なタイム感と抜群のハーモニーセンスで自由自在にソロを繰り出していた。こうソロ奏者がいいとベースはシンプルに演奏できて、それがかえって全体の演奏の質を上げられていい。リーと平川さんにはニューヨークでの共通も知り合いもいたり、ニューヨークで演奏したことのある店の話題など、話がつきなかった。う〜ん、いいなあ、ニューヨーク。数年前にニューヨークを訪れた時も、友達に連れていってもらったグリニッジ・ヴィレッジのあたりのバーではキーボード、ドラム、ベースみたいな構成でまさにこんな雰囲気で演奏していたから、僕にとってもシリコンバレーの一角に突然ニューヨークの空気を持ってきた、みたいに感じられて楽しかった。

というわけで、2月3日のSumikaの「即席ニューヨークトリオ」の演奏をちょっとずつアップして紹介していきたいと思います。Stay tuned!

2009-02-02

Sea Journey



1月20日のSumikaライブから、チック・コリア作曲の「シー・ジャーニー」。ベースのリフパターンが、まさに大きな海を航海していく船がゆったりと波に揺られているようで、最近好きな曲です。とは言っても、実を言うとチック・コリアが演奏したオリジナルバージョンは聞いたことがないという!最近何故かこの曲が良くコールされるのでたまたま何回か演奏したんです。シリコンバレーという狭いエリアだから、誰かがコールした曲が流行して伝わってくるのかな?

実はしょっぱなのフレーズの音を一つ、僕が弾き間違えていますが(6つ目の音)、言わなければバレないかも知れないので言わなかったことにします。イントロでドラムのジェフがシンバルを擦る音が効果的!!こういうシンバルの使い方は初めて見たのでその場でちょっとびっくりしてました。0:33から1:50までがテーマのメロディで、その後キーボードのダニエルのソロ。Aマイナーのコード一発でアドリブを展開して、3:19あたりでダニエルが合図を出してテーマのコード進行に沿ったソロに移行します。

4:20から僕のベースソロ。やはりAマイナーのコードを基調にしますが、ちょっと雰囲気を変えたかったので16分音符を多用した感じにしました。ひとしきり弾いて「さてこの後どうしようかな〜」と思っていた所でダニエルが助け舟を出して「テーマに戻ろうか」と合図して5:38でテーマのメロディに戻ります。いやいや、世の中助け合いですね。6:50からは後奏。こういう曲は余韻が欲しい感じがするのでちょっと長めです。

ジャズというとスウィング感のある4ビートを思い浮かべがちですが、こういうモダンなジャズもとても好きです。本当にジャズって幅が広いというか奥が深いというか、面白い。それも多くの素晴らしい作曲家達が蓄積してきたスタンダード曲の厚みに支えられている気がします。偉大なジャズの先人達に感謝。

2009-02-01

気のせいだったらしい

こないだのエントリーで書いた修理の続きという話。実は、ただの勘違いで、他の部分がはがれていた、ということではなかった様子。ショップに持っていって「ノイズが出ちゃって、ほら」と弾いてみたら何も問題なし。。。一応起こった出来事を詳しく説明して色々と相談に乗ってもらった。

「弦と指板の間に何かごみが入ってなかったか」
「糸巻きの部分に何かごみが入ってなかったか」
「足の高さを調節するときにしっかりと固定したか」
「ピックアップマイクの周辺に隙間が生じていなかったか」
「接続していたケーブルの端子は緩んでいなかったか」

・・など、様々な可能性を指摘された。いや~、確かに、そこまでちゃんと調べなかったです。。結局、上記の点に気をつけながらしばらく様子を見る、ということになりました。

おっちょこちょいな自分に反省・・・。