2009-06-17
1986 (Jazz Haiku #7)
今回のJazz Haikuはとても面白かった。最初は「前回2stepをやったし、ドラムンベースみたいなのもやっておこう」という程度のつもりで作り始めた。最初はドラムパターンを作って、次にコードのバッキング。前回がマイナーキーだったから今回はメジャーキーにした。最初はローズ(電子ピアノ)の音でやっていたけど、「そういえばJazz Haikuではピアノの音を使ってないなあ」と思い、ピアノに変えてみたらなかなかいける感じなのでピアノに決定。大体これで決めて、メロディを作りながらコードを変えていくことにした。
ドラムのグルーヴが速くて忙しい感じなので、メロディは割とゆったりした感じがいいだろうと思って作り始めた。途中から「あ、これいい感じだな。何となく懐かしい」と思い始めて、この感じは何だろうと考えたら80年代のゲーム音楽の感じだなと気づいた。セガの「スペースハリアー」(1985年)、「アウトラン」(1986年)、「ファンタジーゾーン」(1986年)とかのあたり。
当時は中学2年生で、MZ-2500というパソコンにハマっていた頃だった。このパソコンは高性能な割に、PC-8801シリーズとかみたいに市販のゲームソフトが揃っていなかったため、自分でプログラミングをしたり、曲のデータを打ち込んで音楽を鳴らしたりして遊んでいた。初めて打ち込んだ曲は「スペースハリアー」で、ドラムの音を出すのに苦労したのを憶えている。テープに録音して友達に聴かせたりしていた。次が「アウトラン」の中の「Splash Wave」という曲。その次がナムコの「リターン・オブ・イシター」の曲。ナムコの曲は他にもたくさん打ち込んだ。電波新聞社の「ALL ABOUT NAMCO」という本に楽譜がたくさん載っていたのだ。初めて徹夜をしたのもこの頃。
この辺をイメージしながらメロディとコード進行を仕上げていった。最初は管楽器で吹いているイメージで、ブレス(息継ぎ)の出来る箇所を作りながらやっていたんだけど、逆にそういうのが無いほうが雰囲気が出るなと思って、あまりそういうことは気にせずにスペースを埋めていくようにした。それからベースとストリングスを適当に付けて完成。実はこの時点ではタイトルが決まっていなかった。今までは結構思いつきでパッとタイトルが浮かんだんだけど、今回は何故かすぐにタイトルが決まらない。腕を組んでウンウン考えているうちに「そういえばセガとかナムコの曲を打ち込んで遊んでたのっていつ頃だっけ」とふと思いつき、「そうだ。1986年だ。」でピタっとイメージが合致した。
ここからはスルスルっと何かが解けて行くように、色々な記憶が蘇ってきた。1986年当時、ゲーム音楽と並んで大きく影響を受けたのは、デペッシュ・モード、T-SQUARE(当時はTHE SQUARE)、カシオペア、チックコリア・エレクトリック・バンド、爆風スランプなどの音楽だった。アルバムでいうとスクエアは「R・E・S・O・R・T」とか「S・P・O・R・T・S」、カシオペアは「SUN SUN」、チックコリア・エレクトリック・バンドは1枚目の同名アルバムを出したあたりだ。MZ-2500のカセットデッキにはデペッシュ・モードか、当時コピーバンドをやっていたアルフィーのカセットテープが入っていた。今考えるとすごい取り合わせ。ファミコンで「迷宮組曲」をプレイしながら、BGMにチックコリアのバンドのCDをかけていた。ゲーセンの筐体にイヤホンジャックが付き始めたのもこの頃。
この辺を思い出しながら改めて出来上がったサウンドを聴いてみると、ちょっと泣けた。うわ、作曲って面白い。ちょっと視界が開けた。しかしこのサウンドの雰囲気そのものは当時のゲーム音楽と必ずしも似ているわけではなくて(当時ドラムンベースとか無かったし)、これは僕のアタマの中のどこかでつながっているだけの話なのかな。とにかくこの曲のサウンドと「1986」というタイトルは自分の中ですごくしっくり来た。
良く考えてみたら、フュージョンとか聴き始めたのはゲーム音楽でインスト曲に慣れていたからだったに違いない。そして、ジャズをやり始めたのはフュージョンをやるようになって「もっとコード進行やアドリブなど、ジャズ的要素を勉強しよう」と思ったからだった。そうだとすると、今ジャズをやっていることは元を辿ればゲーム音楽から来ているのだなと気づいた。いやー、感動。
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