明日金曜日は夜8:30からサンノゼのダウンタウン、ホテル・デ・アンザの中にあるヘドリー・クラブでライブだ。メンバーは今年1月に一緒にやったフランク・スマーレスとデビッド・アグイヤー。フランクのゴリゴリのピアノがまた例によって炸裂するに違いない。前回に引き続き、録音&録画をしない手はない。
というわけで、ピアノ用とドラムのオーバーヘッド用のマイクを借りに、いつもお世話になっているTさんのスタジオに取りに行った。すると良く一緒にやるピアニストのダニエルもたまたまいたので、3人で軽くワインを飲みながらスタジオでジャムセッションを開始することになった。しかし、2〜3曲やって調子が出て来たところで予想外のことが起きた。
「ドンドン」とドアをノックする音。
出てみるとネクタイを付けた黒いスーツの白髪混じりのがっしりした男が立っている。
「私は隣のセント・ソーヴィ・レストランに食事に来ているクライアントに雇われた、ロールスロイスの運転手だが、クライアントから『どこかから音が聴こえて来るから見てこい』と言われてね。」
ありゃ、音がうるさかったか。でもそんなに音量は大きくなかったはずだけど。。ジャズが嫌いな人なのかな。セント・ソーヴィみたいな高級店にロールスロイスで来るような客ならそれくらい神経質だったりするのかなあ。とりあえずゴメンって言っとくか。。などと謝る気満々でビビっていると、男は続けた。
「ここで君たちが演奏していたのだね。どうだろう、レストランの屋外のテーブルで食事をしている私のクライアントのために、このドアを開け放って音がもっと聴こえるようにしてもらってもいいかね」
ズコーー。何だよ、ビビって損した!
結局、喜んでドアを開け放って演奏開始。どうせクライアントの食事が終わるのを待ってなくてはいけない運転手氏にはスタジオの中のソファでくつろいでもらうことにした。するとこの運転手氏、かなりのジャズ通。「"When Sunny Gets Blue"をやってくれないか」というリクエストに続き、「実は昔、ベトナムで歌っていたことがあってね。"Blue Moon"できる? あと、"Moon River"ね」と言って歌い始めた。
まあ、歌は上手ではなかったけど、雰囲気が楽しくて、その後もボサノバの曲に合わせて彼がマイクでパーカッションのパターンを真似て歌ったりして、立派にグダグダなジャムセッションになっていった。
そんなこんなで、すっかり仲良しになってしまった運転手氏。ロールスロイスを見せてやるというので階下に降りて写真まで撮ることになってしまった。というわけで一枚パシャリ。
何か全然服装がロールスロイスに合ってないけどね。超普段着。足元写ってたら裸足にサンダルだった。人生、いつも油断してたらいけないですね。




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